2013年、USBインプリメンターズ・フォーラムがType-C規格を発表しました。この通信インターフェースは導入されるや否や、多くの消費者と業界から好評を博しました。Type-Cインターフェースは小型かつ精巧で、表裏逆挿しが可能な、信号通信用兼供電用のインターフェースです。現在、主流の設備ではPD 3.0プロトコルに対応し、最高20V、5Aの規格を実現することができます。信号通信において、Type-Cインターフェースは最高でUSB4 40Gbpsの超高速規格に対応することができ、DPなどオーディオ通信プロトコルにも互換性があります。
Type-Cは数多くの利点があります。インターフェースのサイズはわずか8.6mm×2.6mm、表裏逆挿しが可能で機能が豊富です。しかし、物には必ず二面性があり、このコンパクトなスペース内のコネクタのピン数は24ピンに達するため、ピン間の間隔は非常に小さいです。複雑な実際の利用場面において、ピン間の割接、変位が発生しやすいです。中でも特に危険なの状況はVBUSが20VのDC 電源を正常に供給している際、CCまたはSBUピン(図1参照)に誤接触することです。CCとSBUの正常な作業電圧は約5Vであるため、20VのDC電源と誤接触すると、バックエンドのIC焼損とインターフェースのTVS損壊の恐れがあります。そのため、インターフェースの保護設計を行う際、ESDとEOSの保護要件を満たすことに加え、VBUSが到CC和SBUに誤接触する際にシステムの焼損を引き起こさないようにすることを考える必要があります。

図1. Type-Cインターフェースのピンの分布
エンドユーザーがこのような故障モードに直面するようになり、大手家電メーカーの多くは既にCCとSBUでESDの試験以外に、DC(直流)の耐圧試験に加え、20V DC 電源の1~3分間における持続的な不均衡のDCの耐圧試験を実行しています。現在、主流になっている設計構造では、Type-Cインターフェースの近くにTVSを配置し、バックエンドにはOVP(過電圧保護)機能を搭載したUSB制御チップを選択しています。このような設計構造はインターフェースの保護に十分な保護性能を誇っています。但し、この時、従来のVRWM=5VのTVSを依然として使用していると、DCの試験を合格することができないため、VRWM≥20VのTVSを使用する必要があります。しかし、このような使用方法もまた問題が一つあり、従来のVRWM≥20VのTVSはクランプ電圧(Clamping voltage)VCLも非常に高いため、ESD/EOS保護効果が低く、全体のESD ピンインジェクション試験が不合格になることさえあります。ゆえに、耐圧試験の要件を満たし、優れた保護機能を有するTVSが必要になります。晶焱科技はこのようなケースに対して専用のAZ5H25-01Bをご用意しています。 AZ5H25-01Bの特徴は従来の5V TVSとは異なり、VBV(逆方向の絶縁破壊電圧)が6V程度にならず、26.5V前のTVSの起動を防止します(表1参照)。その場合、20Vの直流試験中、AZ5H25-01Bは誤起動しないため、TVSが直流電流による焼損のリスクの防止を保証することができます。また、AZ5H25-01BのESDクランプ電圧は8kVの時点で10Vしかなく、全体のESD試験を難なく合格することができます。並且其浪湧耐受度也可以達到6.5A(8/20μS,IEC61000-4-5),有較好的EOS防護能力。

表1. AZ5H25-01Bの電気パラメータ
AZ5H25-01BはESDクランプ電圧に優れています。その理由の一つは、TVS起動後、スナップバック電圧の最低点Vholdが約6V(図2参照)に達することができます。これによって、クランプ電圧低下の目的を果たすことができ、C/SBU信号へ影響することなく、ラッチアップを防止することができます。晶焱科技はAZ5H25-01BにおいてVRWM=5Vと定義することで、エンジニアはVRWMによってTVSを選択する際にラッチアップ発生のリスクを防止することができます。

図2. AZ5H25-01B TLPの特性曲線
AZ5H25-01Bのパッケージサイズは0201で体積が小さく、フレキシブルに配置できるため、更に増している小型化ニーズに対応することができます。USB4の全機能インターフェースにおいて、晶焱科技は包括的な高速信号インターフェースを使用した超低静電容量のTVS AZ5B9S-01F、CC/SBUが耐圧試験を合格することができ、静電クランプ電圧が非常に低いAZ5H25-01B、VBUS高サージ試験の要件を満たすAZ4520-01F/AZ4920-01Fを提供しています。図3はレイアウト例です。

図3. AZ5H25-01B Type-C USB4インターフェースのレイアウト例
時代の流れと共に、Type-Cインターフェースの利用率がますます高くなり、利用場面も更に複雑になっています。それに伴って設備の返品、修理率も高くなっています。したがって、システム設計の段階で、ESDのEOSの保護に加え、直流の耐圧試験など特殊な状況を考慮する必要があります。晶焱科技は数百種類の製品を提供することで、お客様が製品のESD/EOSの耐久性を高めて、修理返品率を減らして、信頼性向上のお手伝いをします。