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3Dセンサー「ToF センサー」の最適なESD/EOS防護対策

2021/06/07

この2年間、3DビジュアルやFace IDの台頭により、3D立体映像技術が最もホットな話題になっていると言えます。初期のデジタルカメラでは、2次元のカラー画像しか取得できず、深度情報が分からないため、写真を見ただけでは建物の広さと高さしかわからず、建物の立体感(例:ベランダの大きさ、深度)を掴むことができません。最も話題性の高い3D立体映像技術は主にToF(Time of Flight、飛行時間)の技術を採用しています。ToFセンサーはAR、VR、携帯電話の顔認識、無人航空機(UAV)の障害物回避・衝突回避システム、さらにはシステムがドライバーの注意散漫を防止する高度な運転支援など幅広く利用されています。   


ToF センサーは、技術レベルによってdToF と iToF の 2 種類に分類できます。 まず、dToF(ダイレクトToF)は、図1が示す通り、発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオード(LD)を用いて赤外線を放射し、測定対象物の表面を照射後、反射光が戻るときの時間差を計算して測定対象物と測定器との距離を測定します。 dToF はシンプルかつ直接的な技術に見えますが、この技術は光源と時間測定などの関連するネットワーク上の要件が高いため、開発はやや遅れています。この技術は、2020年にiPad Proで採用されたLiDARスキャナやiPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Maxにも採用されています。もう1つのiToF(インダイレクトToF)は、発射された光波は一定の周波数の正弦波信号に変調され、測定対象物の表面を照射後、反射してiToF受信センサーで受信され、その信号の差を計算して深さを求めることができます。例:2018年発売のVIVO NEXデュアルスクリーンバージョン、ファーウェイの栄耀 V20などのモバイルブランドがこの技術を広く採用しています。但し、ToFセンサーなどは人体からの静電気放電(ESD)や充電用電源端子からの電気的オーバーストレス(EOS)の影響を受けやすく、電子システムで動作異常が発生して、製品が故障する可能性があります。そして、修理で問題が発生すれば、ブランドイメージが失墜し、消費者の信頼を失ってしまいます。

図1.dToFセンサーの技術原理の見本図

図1.dToFセンサーの技術原理の見本図


現在、ToFセンサーに要求されるチップサイズはますます小さくなり、製造工程がさらに高度化したため、製品は静電気の影響を受けて壊れやすく、敏感になっています。そのため、静電気放電試験はますます厳しくなっており、最も基本的な 試験規格であるIEC61000-4-2 8kV接触放電試験に合格する必要があります。この方法は、システムがクライアント側で使用された際に静電気放電が発生する状況をシミュレートするために利用されています。設計時により敏感な領域と信号ラインに適切な ESD/EOS 防護コンポーネントが追加されていれば、事前に防護対策を講じてバックエンド製品の損傷やクラッシュを防止し、結果としてコストを削減することができます。   


晶焱科技は、特に ToF センサーの防護ニーズに対応可能な高度な ESD 防護設計技術を擁し、顧客が製品要件に応じて選択できるように、非常に小さなパッケージと各種規格に様々なESD防護コンポーネントを開発しました。当社は、独自の特許技術を使用して、0402から0201の極小パッケージまで様々な用途に対応する各種静電防護コンポーネントを発売し、図2に示すように、接触時/空気中のモノシリックESDの耐性レベルは8kV/15kV以上であり、一部はEOS防護機能も備えています。中でも0201パッケージは、サイズがわずか0.6mm×0.3mm、厚さが0.3mmと小さく、ToFセンサー用の小型パッケージ需要に対応できます。晶焱科技は未来の新技術のトレンドに合わせてより多くのESD防護コンポーネントを開発し、市場の顧客ニーズにお応えしていくとともに、カスタマイズ製品にも最適なソリューションを提供することを目指しています。


図2.晶焱科技のToF用TVS

図2.晶焱科技のToF用TVS

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